ひきこもり「引き出し業者」を刑事告訴 連れ出し監禁か
https://www.asahi.com/articles/ASN6H41T8N63UUPI001.html?iref=comtop_8_02
2020年6月15日 朝日新聞
※以下引用
弁護団によると、男性は大学を卒業後、就職せず両親と同居していたが、経済的な自立を求めていた両親がクリア社に相談。男性の就職や社会復帰を支援するといった内容の契約を同社と結び、約700万円を支払ったという。男性は連れ出される際に抵抗するなどしたため寮に監禁されたほか、都内の精神科病院に約50日間入院。退院後、センターの別の寮に約40日間滞在し、ほかの寮生らとともに脱走したとしている
約700万円とはすごい。
しかし、引きこもりの経済的損失は、いろいろな意味でそれより比較にならない位に大きい。生涯賃金を考えただけでも。
なぜ当人ではなく親が訴えるのか?金を取られたのは両親だろうけど、被害者は息子の男性だ。
刑事告訴だから訴えるのは検察だろうけど、民事でも訴えるだろう。親が業者を訴えるなら、息子は親を訴えるべきか?
もちろん、施設に入ったからと言って社会復帰の支援などはない。関連ブラック企業でバイトさせられたりするかも。
病院に受診してももちろん治療はない。薬漬けにされるだけ。電気ショックもやられるかも。
当人が引きこもりを病気と自覚し、病院を受診するようになると良い、何とかなると思ってしまう幻想が問題だ。ハッキリ言ってどうにもならない。
相談されたほうだって困るだけだ。いや困りさえしないかも。お役所だったら相談を受けたという数字を上げなくては困るだろうけど。
引きこもりの息子を殺してしまった元農水事務次官がいたけど。
そうなる前にどこかに相談に行けば良いかったのに、世間体を気にしたり、他者の援助を受けるのを潔しとしないエリートとしてのプライドが邪魔していた、という論調多かったがもちろんそんなことはない。
当人の息子は引きこもりにもかかわらず、病院は受診していたようで、母親も「うつ病」ということで同じ病院を受診しており、その病院は父親の親戚が法人の会長ということである。要するに父親も精神医療の現状を知らないわけはない。
プライドはともかく、どこへ相談に言っても何にも解決法はなく、余計に絶望するだけだとわかっていたから追い詰められたのだ。
逆に状況を知る人は、殺したことを責めるわけにはいかない、他に方法がなかったのではないかと言う。
引きこもりは他者がどうにかできる問題ではない。もちろん家族も『専門家』も。
こんな目に合わなようにするためにも、自分で治療しましょう。
「天は自ら助くる者を助く」
「書を捨てよ町へ出よう」寺山修司
「犬も歩けば棒に当たる」
子供の頃、この意味がわからなかった。大人になってからやっとわかった。それでも消極的で行動的ではない俺には身につかなかったけど。