『向精神薬の大量処方を制限へ、診療報酬を認めず』
読売新聞 3月7日(金)17時35分配信
厚生労働省は新年度から、抗不安薬や睡眠薬などの向精神薬を数多く処方した場合、診療報酬を原則認めない仕組みを導入することを決めた。
薬物依存や重篤な副作用を防ぐ狙いがある。
新ルールでは、外来診療で服薬管理などをする際、抗不安薬か睡眠薬を3種類以上、または、統合失調症の治療に使われる抗精神病薬か、抗うつ薬を4種類以上、1回で処方した場合、診療報酬を請求できなくし、処方箋料も減額する。
また、入院患者に、副作用が少ないとされるタイプの抗精神病薬を処方する場合も、2種類までしか加算できないように改める。
抗不安薬や睡眠薬としてよく使われるベンゾジアゼピン系の薬剤は、使用し続けると薬物依存になる危険性がある。
ようやく多剤大量処方に制限が加えられることになったが…
精神医療関係団体、学会は往生際も悪く根拠もなく執拗に反抗している。
とあえずあまりに酷すぎ、自浄作用もない精神医療に対し、このままでは被害が甚大、被害を防ぐ、縮小というより、精神医療自体が存続できなくなるので、行政側から「救いの手」を差し伸べて、精神医療の延命をはかろうとしている、ということだろう。
これに対し、精神医療側は収益低下を恐れ、目先の利ばかりにとらわれ反対しているという構図であり、自分で自分の首を絞めようとしている。長い目で見ると、その方が良いのかもしれないが。
そもそも向精神薬は多剤どころか2種類でさえも、複剤は使用しないことを前提に開発されており、もちろん危険性など確かめていない。
精神科医は良くならないので薬物追加、悪化するので追加、副作用も元々の症状も区別できていないが、副作用には副作用止めと、常用量離脱が起これば、元の病気のせいと考えまた追加。さらに肝臓が悪くなれば肝臓の薬、心臓が悪くなれば、と。その方が儲かるし。
患者をなるべく殺さないようにしてだんだん悪化させ、治さずにずーっと病院に通わせれば一番儲かる、というのは資本主義の法則であろうが、精神医療は意図せずともその法則にあまりにも忠実すぎ。
薬の増やし方、多剤大量処方のノウハウはもちないし(独善的マッドサイエンティストのような人はいるが)、減らし方などむしろ全く考えたこともないのが大半の精神科医であり、減らし方のノウハウなどほぼ全ての精神科医は全く持たないのが現状である。
向精神薬は激しい離脱症状が起こることが多いので、減薬自体大変なことだが、精神科医の殆どは未だに元々の症状や悪化と離脱症状、退薬症状の区別はついておらず、すべて元々の病気の症状か、悪化と考えてしまう。
そもそも精神科医は精神疾患についても向精神薬についても、誤解に誤解を重ねて基本的な理解さえできていないためであるが。基本的な医学的知識が無いわけではないが、それを生かせないどころが捻じ曲げすぎ。
離脱症状という言葉自体は、我々が昔から言っていたので、精神科医もようやく聞いたことがある人も増えてはいるが、それさえも未だに大きく誤解している。
離脱症状2週間以上続くことはない、なんていうのがその典型だ。
離脱症状は減薬したらいきなり現れる場合もあるが、特にこううつ剤SSRIなどはある程度の期間が経って、血中濃度等が低くてなり蓄積されたものも分解されてから現れることが多いので、むしろ2週間以上経ってから現れるのが離脱症状であり、短期で終わることもあるが、多くの場合、長期にわたるため、むしろ数年の単位で考える必要がある。
あまり長期、もしくは生涯という場合は、離脱症状ではなく後遺症と言うべきだが。
現実的には、「2020年までに精神疾患に対する向精神薬の使用は全面禁止」くらいが妥当、というかぜひ実行すべきことではないだろうか?
それも大変なことだし、大いに問題はあるが止むを得ないことだと思う。