引きこもり

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【引きこもり】

今は引きこもりも1つの役割というか立場のようになってしまいました。

2018年12月の調査では、40歳から60歳までは推計で61万人ということでしたが、実際にはもっと多いはずで、もちろん若い人にも多いので、100万人は確実に超えているはずです。
先進国と言われるような諸外国でも日本ほどではないようですが、徐々に増えており、この点では日本は圧倒的に「先進国」なので注目されているようです。

かつては40-70問題と言われていたことが現実化し、50-80問題と言わるようになり、長期化や高齢化が課題となっています

実際に私の所に治療を受けに来る人は少ないのですが、親を治療している時、ご家族は?と聞くと引きこもっていることが多いです。

一旦引きこもってしまうと、抜け出すは長くなればなるほど困難になってしまいます。

普通に健康な人でも、引きこもりの人と同じような生活をしていたら、引きこもりの人と同じような精神状態になってしまいます。だからこそ耐え難く、嫌でも仕事をしたり学校に行ったりするでしょうけど。

2020年、新型コロナのため、自粛が奨励されましたが、あまり自粛して閉じこもってばかりいると、調子が悪くなってしまいます。引きこもりうつ病などと言われましたが。
刑務所でも独房に入れられるのが最も辛く、拘禁反応を起こすことが多いです。禁錮で作業をする必要がなくても働くことを希望する人が多いようです。

ネットを見てもどうしても悪い情報ばかり入ってしまいます。ブラック企業だとかパワハラだとか、仕事をするのは恐ろしいことだとどうしても思ってしまいます。世の中に対してますます疑心暗鬼になってしまう。
ネットで求人を見ても自分にあった仕事がみつかるわけではなく、とりあえずバイトでもして、やりながらどういう仕事をすべきか考えないと考える材料もない。ものごと実際にやってみて考えないと先に進みません。

殆どの場合、やはり神経症等の精神疾患でもありますが、重症の人は少ないはずです。しかし、精神疾患としては軽症であっても、引きこもっていると状態はますます悪くなってしまい、一見重症のようにもなってしまいます。

逆に特に困ることもないので、自分の症状についてもわからなくなり、先のことを考えなければ苦悩もないので、殆どの場合病識も得難く否認しがちです。
自分は時々買い物にはいくから引きこもりではない、あるいは病院には欠かさず行くので引きこもりではないと思ったり、社会や他の人が嫌なだけで病気ではないと考えている人も多いようです。

我々が若い頃は軽症の人は何とか仕事や日常生活を送っているのが当たり前なので、実際にはわずかには極わずかはいたのでしょうけど、引きこもりという言葉さえありませんでした。

病院に行けば良くなると思うかもしれませんが、そんなことはありません。無理に家から出して、悪質な施設に入れたり、病院を受診させたりしても結局、薬漬けで悪化するだけで、お金もかかってしまいます。引きこもりの人の多くは薬を飲んでいないので、ある意味有利です。

彼らは自分が引きこもりであり、精神疾患であることを認めはしなくとも、少なくとも薄々は理解しているはずです。
病院に連れて行こうとしても、拒否し抵抗することが殆どですが、受診・服薬しても、カウンセリング等を受けても良くならないことは、少なくとも薄々とは知っているはずです。引きこもりの相談を受けている所もありますが、相談したところでどうなるものではないことは、親も当人も知っているはずです。


人間生き生きと活動している分には、いろいろ考えたり気をつかったり、身体を動かしてもそんなには疲れないし、休めば回復するし、体力もついてくるわけです。しかし、何もないのは非常に疲れます。休む暇がないというより暇しか無いのですが。

いつも身体にも無駄な力が入って硬直しています。要はリラックスできていない。不安や緊張、葛藤などで神経をムダに使っており、身体にもいつも影響を与えているからです。
散歩でも自転車や水泳でも適度に動いていたほうがリラックスできるのですが。
もちろん脳もムダに使っておりいつも神経が消耗しているのです。

昔は「土方殺すにゃ刃物は要らない、雨の3日も降れば良い」という言葉がありましたが、別に3日くらい寝なくても飯を食わなくても死にはしません。しかし、ゴロゴロして腐っていると、昼間から酒を飲んだり、そうすると天気が良くなっても仕事に行く気がしなくなり、またついついゴロゴロして休んでしまうともう復帰できなくなるわけです。

普通人でも盆暮れ正月など、1週間位ゴロゴロしている正月ボケになったりして、とりもどすのがたいへんです。もちろん出かけたりなんだかんだしているのでまだよいのですが。身体の病気でもない限りはゴロゴロするのはせいぜい3日にして置いたほうがよいです。
精神疾患は直れば(仕事など)何かをする、という考えでは先に進みません。基本はバイトなど何かをしながら直さないとダメです。いきなりバイトは難しければ、図書館に行くとか、散歩や水泳をするなど何かをしながらでないと改善できないと思います。

山に登っても、あまり休まず、むしろペースを落として休まないほうが良いとも言われています。長く休むと、余計に疲れてしまうので、休息は10分とか短くします。よく歩きながら休むと言いますが、初心者はこれができていません。いつも脚を動かし身体を使っていても、一歩毎に力を抜いて休める遊脚相があるのですが、いつも力が入っていると休めないばかりか、身体の動きを邪魔しながら動かしていることになります。

感覚刺激は適度に会ったほうが神経は消耗しませんがいつも同じものばかり見ていると、覚醒と睡眠の区別もあまり無くなってしまいます。寝ていても緊張しているので、寝ても疲れが取れるどころか、ますます疲れてしまいます。

引きこもり自立支援業者(引き出し業者)などに頼ってはダメです。ちっとも実績を上げておらず、数カ月ひどい目にあっただけで、数百万も取られたなんて話は珍しくありません。それでも、親は頼ってしまうのでしょう。こんなにひどい目に遭うくらいなら、どんなに嫌でも働いたほうが良いと思う人もいるのでしょうけど、結局は本人次第です。

このセルセラは、治療を受けに来なくても自分だけでできるのが大きなメリットです。
「天は自ら助くる者を助く」