SAPIO 小学館 12/07号 「うつで病院に行くと殺される!? /伊藤隼也」 第4回
本誌前号既報の「子供への向精神薬処方」が国会で炸裂!
製薬会社から精神医療界の大物に流れた「講演料」、「原稿監修料」
発売されました。
前項 「うつで病院に行くと殺される!?」でも書いたように、大手出版社、マスコミの雑誌がここまでの記事を出しているでだいぶ反響はあるようです。このブログでも、少し触れただけですが、かなりのアクセスがありました。
我々からすれば、内容は目新しい所は何もなく、既に書物やネット上にも書かれているようなことですけど。
10月25日にはついに衆議院の青少年問題に関する特別委員会で、「ずさんな診療、安易な向精神薬の処方を行う医師。多剤大量処方という日本の精神医療の悪弊。そして小児への向精神薬の投与。」といった問題がとりあげられ、大きな波紋を呼んでいる、ということです。
やっとここまで来たか、というべきか…。
大まかな内容は、以下のようなものです。
抗うつ剤(SSRI)の中でも特に危険なパキシルについて。米国では、有効性に乏しいばかりか、自殺や殺人などの衝動行為や、胎児性障害をもたらすこと、多くの訴訟が起こり製薬会社側が敗訴している。
2歳の子供に抗うつ剤を投与し、4歳の時に死亡した子供の両親が(精神科医は?)逮捕され有罪判決を受けた例もある。
このような抗うつ剤は、元々うつ病の薬として開発されたわけではなく、用途目的がなかったので、巨額のお金を使って、うつ病の薬として認可させた。そのため、製薬会社側が用意したゴーストライターを使って、良好な処方結果をもたらしたという論文を作成し、名高い医学専門誌に投稿され、多くの医師に影響を与えた。(ハッキリ言ってしまえば、宣伝のための捏造。)
「製薬会社と医者が結託して病気を作って一儲けしようとしている」
日本でも、うつ病治療の第一人者とされる野村総一郎や、向精神薬の権威とされる樋口輝彦らも製薬会社から報酬を受け、うつ病の早期発見、早期治療を訴えている。
私個人は、医者が製薬会社からお金を貰おうが、それ自体は関心ありません。もしホントに「うつ病は薬で治るのなら、むしろお金をかけて宣伝すべきです。しかし、抗うつ剤に関しては最初からMBM(マーケッティングに基づく医療)であって、EBMではありません。治療効果は、あってもプラセボ程度で、副作用や危険性は非常に高い。野村や樋口の活動もMBMの一貫にすぎません。
病気喧伝(disease-mongering) 「双極性障害」、「眠れてますか?」キャンペーン
精神医療過誤、向精神薬害問題の基本